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錦織圭が珍しい髪型で初戦に勝利。
ギリギリの試合、冗談交じりの会見。

posted2019/03/11 17:00

 
錦織圭が珍しい髪型で初戦に勝利。ギリギリの試合、冗談交じりの会見。<Number Web> photograph by Getty Images

初戦から厳しい試合を乗り越えた錦織圭。明るい表情も、新しい髪型も新鮮だ。

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吉谷剛

吉谷剛Tsuyoshi Yoshitani

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Getty Images

 春の足音が聞こえてくると心は躍り、新しい変化に足を踏み出したくなるものである。

 インディアンウェルズは前日までの強風が収まり、太陽は雲で姿を消していた。

 スタジアム2のコートに現れた錦織は帽子を身につけておらず、艶がかった髪は珍しく七三に分けられていた。イメージチェンジか、それとも新しいスタイルへの布石か。ちょっとした春の変化に、心ざわめくものがあった。

 今季マスターズ初戦のBNPパリバ・オープンは2年ぶりの舞台となる。大会前のメディア対応で、錦織の表情はいつになく明るかった。その理由は体に不安がなく、テニスができる喜びからだった。

「帰ってきてから何が幸せって、痛みがない時にいいテニスができているのが一番の幸せ。(昨年1月に)復帰してからも手首が痛かったですし、それで戦っていた期間が長かったので痛みがないだけでうれしかったりもするので。痛みがなくちゃんとテニスもできて調子も良かったら、今まで以上にうれしいというのはけがしてから特に感じたことでもありますね」

初戦は錦織有利と思われたが。

 万全の心と体で最高のテニスに結びつけられれば、悲願のマスターズ初制覇も近づく。この大会の使用球とコートサーフェスは高く跳ねることから苦手意識を持つとはいえ、そんな淡い期待を抱かせる中で迎えた初戦の2回戦だった。

 相手の世界ランキング52位のアドリアン・マナリノ(フランス)は昨秋のマスターズ・パリ大会で対戦し、7-5、6-4で退けていた。ツアー未勝利ながら昨年のこの時期にキャリアハイの世界22位まで上昇したサウスポー。フラットな打球が多い、速いコート向きのタイプの選手で、球足が遅いこの大会では錦織が有利と思われていた。

 だが、試合は予想外に苦戦となった。

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