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日本テコンドーに濱田3兄弟あり。
兄・康弘は7連覇、真由は手術決断。

posted2019/02/23 09:00

 
日本テコンドーに濱田3兄弟あり。兄・康弘は7連覇、真由は手術決断。<Number Web> photograph by Koji Fuse

左から兄の濱田康弘、真由、弟の一誓。日本テコンドー界期待の星だ。

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布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

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Koji Fuse

 東京オリンピックを翌年に控えた今年の全日本テコンドー選手権は見どころの多い大会だった。

 昨年は男子-80kg級で準優勝した総合格闘家の菊野克紀は男子-74kg級でまさかの初戦敗退を喫したが、東京での活躍が期待される男子-58kg級の鈴木セルヒオや女子-49kg級の山田美諭は期待に違わぬ活躍を見せ優勝した。

 とりわけ決勝で対戦相手を戦意喪失に追い込んだ鈴木の闘志は、テコンドーが激しい格闘技であることを改めて証明したといえるだろう。

「東京オリンピックでは最もメダルに近い」と言われる濱田真由は負傷明けで2年ぶりの全日本出場となったが、危なげなく女子-62kg級の表彰台の頂に登った。

 2年ぶり通算7度目の全日本制覇。現在の心境を聞かれると、濱田はホッとしているというのが一番という本音を漏らした。

「思ったより調子が上がった中で、今日を迎えることができました」

「全日本で競り勝つレベルだったら」

 濱田を指導する古賀道場の古賀剛代表は「股関節のケガが完治しておらず、大会前に濱田が語っていたように20~30%での闘いだった」と振り返る。

「それでも圧勝だった? いやいや全日本で競って勝つようなレベルだったら、世界では絶対通用しない」

 濱田がコートに立った決勝と準決勝、古賀代表は「体が教えてくれる」というゲキを送っていた。どんな意味なのだろうか。

「今日の濱田は(骨盤が)前傾だったらできるけど、後傾だったら闘えない状態だった。いつものことはできない。だったらやれることをやるしかない。こういう時には大雑把な指示を出した方がうまくいく」

【次ページ】 「ポイントを欲しがるな」

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