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神戸と釜石。被災地復興に尽くした
平尾誠二の情熱。~ラグビーW杯の
開催地に釜石が入った初めの一歩~
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph byNobuhiko Otomo
posted2016/11/12 09:00
2012年、釜石&神戸OBによるチャリティーマッチで松尾雄治さんらと被災地支援を訴えた。
「瓦礫を見ると心が痛いよね」
その呟きは、不可能と思えたミッションを成功させるための、大きな歯車を回す最初の一押しだった。
2012年6月2日、神戸製鋼コベルコスティーラーズ一同は釜石市を訪れ、瓦礫や土砂などの撤去作業とラグビー教室、釜石シーウェイブスとの合同練習を行った。GM兼総監督の平尾誠二は、その合間に、津波の被災エリアを見て回った。
「瓦礫が一箇所に集められて、余計に建物がなくなったことが強調されてたね」
平尾は目の前の光景と自分の記憶を重ね、冒頭の呟きを発し、そして続けた。
「僕らも、阪神・淡路大震災のときは灘浜グラウンドが瓦礫の山、廃材置き場になっていた。その光景を思い出します」