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プロ野球選手と甲子園。夢破れたかつての球児たち。~聖地に届かなかった内川聖一や秋山翔吾の言葉~
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph byHideki Sugiyama
posted2016/07/07 17:00
昨年ドラフトで指名された支配下選手88人のうち甲子園出場経験があるのは約4割の38人。
甲子園――この“野球の聖地”は球児を虜にする。たとえばホークスの内川聖一はこんなふうに話していた。
「僕は、父が野球部の監督をしていた大分工に入学しました。あの頃、僕はプロ野球選手になることよりも甲子園に行くことを夢見ていた。子供心に、父にとって甲子園の存在がどれほど大きいものかを感じていたんでしょうね。だから、なんとしても自分の手で父を甲子園に連れていってあげたかったんです」
同じホークスの柳田悠岐もこう言う。
「自分、小さい頃からプロ野球選手になるよりも甲子園に出たいという気持ちのほうが強かったんです。横浜高校の松坂大輔投手、めっちゃカッコいいなと思ってましたし、『熱闘甲子園』は欠かさず見てました。だから高校は広陵か広商に決めてたんですけど、その頃は広陵が強くて広商のほうが早く試合に出られるかなと……そんなん、無理でしたけど(笑)」