SCORE CARDBACK NUMBER
病院のベッドから大舞台へ、無念を晴らしたアービング。~NBAファイナルを決める3Pを打った男の1年間~
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2016/07/02 17:00
今季の復帰戦は'15年12月20日と遅れたものの、ファイナルでは全試合平均39.0分出場した。
1年前、カイリー・アービングは病院のベッドに横たわっていた。クリーブランド・キャバリアーズのチームメイトたちがゴールデンステイト・ウォリアーズ相手にNBAファイナルを戦っているのを、テレビの画面越しにただ見るしかなかった。シリーズ1戦目で左膝蓋骨を骨折して戦列離脱、手術を受けたのだ。苦しい戦いを強いられる仲間を見て、少しでも力になろうと、病院のベッドから電話やテキストメッセージで励ましやアドバイスを送った。そうすることで、夢に見た大舞台に立てない無念さを晴らそうとしていた。キャブズはレブロン・ジェームズの孤軍奮闘の活躍で善戦したものの、目の前で優勝を逃した。