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J1湘南に戻った武富、中川、古林が
“復帰”という表現を否定する理由。

posted2019/02/21 17:00

 
J1湘南に戻った武富、中川、古林が“復帰”という表現を否定する理由。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

2014年の武富孝介(中央)と中川寛斗(右)。湘南に戻っても「新しいチーム」という気持ちで戦いに臨む。

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林遼平

林遼平Ryohei Hayashi

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 湘南の新体制発表会見が行われた1月11日。奇しくも同じタイミングで湘南に戻ってきた武富孝介、中川寛斗、古林将太の3人は同様の言葉を口にした。

「湘南に帰ってきたというよりも、新しいチームに来たという気持ちでいます」

 以前、湘南に在籍していた3人が再び加入したことで、真っ先に思い浮かぶのは“復帰”という言葉だ。

 復帰には2つの形がある。キャリア晩年に差し掛かったタイミングで、若い頃プレーしていたチームに恩返しするために戻ってくるパターン。または新たな挑戦と意気込んで別のクラブに行ったものの、なかなかうまくいかず戻ってくるといったパターンで、どちらもよく聞く話である。

 しかし、3人は“復帰”という言葉を否定する。決してうまくいかず戻ってきたわけではないし、決して今のチームはあの時と同じチームではない。そう心の底から思っているからこそ、復帰という言葉を使わないのだ。

柏で飛躍し、浦和で苦労した武富。

 それぞれに、それぞれの思いがある。

 武富と中川が在籍していたのは、'13年からの2年間のみ。その時は'13年にJ2降格を味わい、'14年にはJ1最速昇格と優勝を果たした。苦楽を経験し、選手としても人としても成長を遂げ、期限付き移籍元だった柏に戻った。

 それから4年。2人は湘南と違う道を歩んできた。

 武富は柏で3年間しっかりと結果を残し、昨季は浦和に移籍。そこで苦労を味わった武富は、あらためて湘南に加入することに対して自身の思いを明かした。

「今までいた中でも、湘南は自分としても思い入れのあるチームだと感じていた。常に試合も見ていたし、やっぱりこのチームでプレーしたいなと思っていましたね。だから話をもらった時は迷いもなく、他のチームの話を聞くまでもなくベルマーレを選びました」

【次ページ】 ハードに愚直にプレーする特殊さ。

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