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新生ダルビッシュは柔らかい!
故障明けと思えない進化とは。
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byGetty Images
posted2019/02/17 17:00
昨年9月に受けた右肘の骨棘除去手術から回復を目指すダルビッシュ。体重を4kg増やしたという。
新たな起点のシーズンに。
2012年に太平洋を越えたダルビッシュにとって、今季が大事なシーズンになることは言うまでもない。
カブスへ移籍した昨季は、5月下旬に右上腕三頭筋の腱炎(けんえん)を訴えて戦列を離脱。マイナーで実戦復帰を果たしたが、一進一退を繰り返し、8月下旬に「ストレス反応による痛み」と診断され、年内復帰を断念した。結果的に、登板数は8試合、1勝3敗の成績でシーズンを終えた。
2015年、右肘の「トミー・ジョン手術」を受けたダルビッシュにすれば、不安を一掃し、新たな一歩を印すか否か、新たな起点のシーズンとなる。
今キャンプでは、リハビリ組ではなく、他の投手陣と同じメニューで調整する。
剛だけでなく、柔も兼ね備えて。
状態が問題ないこともあり、もはや実戦を想定した細かい技術的な調整を進める段階にも進んできた。
「そうですね。メカニックのことばっかり考えているし、どうやったらコントロールが良くなるだろうとか、ずっと考えています。少し張ったりしますけど、去年みたいな痛みじゃないですから。それよりも体が元気になることが一番です」
剛だけでなく、柔も兼ね備えたスタイルへ――。
復活というだけでなく、新生ダルビッシュの2019年が、楽しみで仕方ない。