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米大学でプレーするテーブス海。
「NBAが自分の視野に入ってきた」 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byYoko Miyaji

posted2019/02/11 09:00

米大学でプレーするテーブス海。「NBAが自分の視野に入ってきた」<Number Web> photograph by Yoko Miyaji

チームに欠かせない選手としての存在感をかもしていたテーブス海。本人の口からは“NBA”という言葉まで出てきた。

いつも以上に安全なプレーを。

 マクグラスHCはその理由をこう説明する。

「シーズン序盤の彼のターンオーバーは、いくつかのことの組み合わせだった。自分でやろうとしすぎていたり、ディフェンスしている選手の運動能力が高かったことなどが理由だった。だから、ターンオーバーについては、そこまで心配していなかった。数は減らしてほしいと思っていたけれど、時間をかけて、試合の経験を積めば自然と修正されるだろうと思っていた。実際に、その後の彼はターンオーバーの数を減らすことができている」

 シーズン3試合目のUNCグリーンズボロ戦で、テーブスはいつも以上に安全なプレーを心がけた。

「試合前、自分に『少し安全なプレーをしたほうがいいかもしれない。前の試合ほど攻めこまないほうがいいかもしれない』と言い聞かせていました。3試合続けてターンオーバー5本もするわけにはいかないので。その試合では全体的なスタッツはそれほどよくなかったけれど、ターンオーバーを3本に抑えることができました。それは僕にとって大事なことだったんです。必要なときにはボールをきちんと扱えることを証明する必要があったから」

2~3本のターンオーバーは仕方がない。

 とはいえ、チームの戦力となるには、ずっと安全なプレーばかりしているわけにはいかなかった。

「UNCGの試合後、今度は『この試合ではターンオーバーを抑えることができたから、またアタックする姿勢に戻らなくてはいけない。賢く、それでいてアグレッシブにプレーしなくてはいけない』と考えました。誰でもその気になればボールをケアすることはできる。ただパスするだけなら、誰でもできる。でも、フルスピードでアタックして攻め込みながらも、それでいてターンオーバーを低く抑えるというのは、高いレベルのスキルと自信が必要なんです。

 この経験でひとつ学んだことは、アグレッシブにプレーしている限り、毎試合2~3本のターンオーバーはするだろうし、それでも構わないということ。たとえば2点、5アシスト、0ターンオーバーよりも、10点、8アシスト、3ターンオーバーのほうがいいと、僕は思っています。チームが勝つためには僕がアグレッシブにプレーしないといけないんで」

 そこで、マクグラスHCにどんなターンオーバーならコーチにとって受け入れられるのかを尋ねてみた。

 すると、マクグラスHCは「アンセルフィッシュなターンオーバーなら気にならない」と言ってくれた。

 たとえばボールが滑ってコントロールを失ったり、チームメイトにパスをしたけれどキャッチできなかったというターンオーバーは気にすることはないが、ダブルチームされながら中に突っ込んでいってボールを失ったり、チャージングを取られるようなターンオーバーはいけないターンオーバーだというわけだ。

 そのことだけを意識してプレーするようになって、ターンオーバーを気にしすぎないようになった。と同時に、アシストの数も増えていった。

 1月27日現在、テーブスの平均アシストは7.8本。これは、NCAAディビジョンIにおいて、全米2位の数字だ。

【次ページ】 チームメイトは「1年とは思えない」と。

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