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脱臼は完治していないが戦線復帰。
Bリーグ川崎・辻直人の復活はいつ?
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph byB.LEAGUE
posted2019/01/26 08:00
辻直人は復帰後2試合目の富山戦で12得点を決めた。ケガ続きだった悔しさを晴らす準備は整いつつある。
今はとにかくゲーム勘を。
「Bリーグ1年目に腰痛になった時は焦ってしまって、結果的にチームはファイナルまで行けましたが自分の力は出せなかった。焦っても良いことはないですし、今はその分チームが頑張ってくれている。ケガする前よりも良いパフォーマンスを、終盤の大事な試合やチャンピオンシップで出せればと思っているので、今はとにかくゲーム勘や体力を確認しながらパフォーマンスを上げていこうという段階です」
この試合がそうだったように、アウトサイドシュートが入らずに苦しむ展開はどのチームにもある。川崎もシーズン序盤は通算3ポイント成功率が一時30%を割り込むなど、3ポイントで相手に脅威を与えられない試合が多かった。
中盤戦以降こそ持ち直しているが、今後チャンピオンシップ争いが激しさを増すにつれてさらに精度を高めていく必要がある。当然ながら、その中で3ポイントシューターである辻が果たすべき役割は大きい。
「優勝するためには自分がチームを引っ張らないといけない。開幕以降、自分も3ポイントの確率は低かったですし、自分の確率が良ければチームを勝たせられる試合も多かったと思うので、後半戦はスタッフも含めてチームからの信頼を取り戻さないといけないと思います。大事な試合で求められるのは自分のアウトサイドシュート。1試合1試合前進できるように取り組んでいきたい」
自身が見据えるチャンピオンシップに向け、チームのキーマンである自覚を持つ辻は、今その牙を静かに、そして丹念に研いでいるところだ。