放映権の高さと席の破格ぶり。

　世界規模の注目が集まる試合は、世界のマーケットでもその放映権が高値で取引されており、実際の試合が行われる会場、例えばラスベガスのアリーナ席に座るには、そのチケット代の高騰ぶりを観ても、ほんとうに難しくなってきています。

　世界規模で放映権を売っていくビジネスモデルと、会場の一席あたりの価値を高めていく、という趨勢の中で、観客動員数のダウンサイジングと、「ARPU」を上げていくこと。これこそが、参考にすべき近未来のダウンサイジング型スポーツビジネスのモデルのようにみえてなりません。

　ファイトマネーやマッチメークなど、課題はさまざまあると思いますが、井上選手や伊藤選手をはじめ、世界トップレベルにある日本人ボクサーは、もっともっと世界で注目を集めていいはずです。

　もっともっと日本はその価値にビビッドに気付くべきではないでしょうか。観客動員数のダウンサイジングを意識しながらも、井上や伊藤のようなワールドアスリートをどんどん世界のマーケットに送り込んでいくことが、日本のスポーツをワールドワイドなスポーツエンターテインメントへと進化させる道なのではないか、と考えています。