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保育士志望の大学生が金メダリスト。
佐藤綾乃が振り返る奇跡の4年間。
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAsami Enomoto/JMPA
posted2019/01/03 16:30
平昌五輪の女子チームパシュートでは高木姉妹とともに決勝に出場し金メダルに貢献した佐藤(右から2番目)。
スケートも、幼稚園実習も。
「平昌五輪に関しては、もちろん優勝したいという気持ちはあったのですが、まさかここまでいい結果が出るとは思っていませんでした。次は、チームパシュートに限らず個人種目でのメダルが目標。'19年からANAさんの所属になって、まずは4年間という一区切りで頑張ろうと思います。ただ、北京でメダルを獲りたいという思いの前に、1年1年、しっかり結果にこだわって取り組みたいです」
このオフは幼稚園教諭の資格取得のため幼稚園での約3週間の実習に参加した。いつか、のために、学生のうちにやるべきことはすべてやった。
「楽しかったです。いろいろと難しいことはあったのですが、良く言えばスケートのことを忘れられる時間だった。息抜きができたというわけではないですが、勉強を一生懸命やることができたことで、スムーズにスケートの練習で進むことができているかなと思っています」
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今季も佐藤は好調を持続し、ワールドカップの女子チームパシュートやマススタートで活躍している。だが、リンクを離れたときに見せるほんわかムードはナショナルチームに加入したばかりの頃と何ら変わりない。
「スケートに対する意識も、多分、平昌五輪までの4年間と北京五輪までの4年間は全然違ってくると思います。そういったところも楽しみながら、この4年間は、まず1つ1つ頑張っていきたい」
平昌五輪と北京五輪を経由し、笑顔のステキな金メダル保育士がいつか誕生するかもしれない。