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2018年、大相撲の歴史が変わった。
押し出しが寄り切りを初めて上回る。 

text by

西尾克洋

西尾克洋Katsuhiro Nishio

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photograph byKyodo News

posted2018/12/30 09:00

2018年、大相撲の歴史が変わった。押し出しが寄り切りを初めて上回る。<Number Web> photograph by Kyodo News

貴景勝の優勝は、大相撲の巨大な歴史の流れの中で起こった現象だったのかもしれない。

2019年は、果たして何が起こるのか。

 しかし、貴景勝は立合いで圧倒するだけではなく、相手を見て絶妙なタイミングでいなす相撲を見せながら、終盤戦に再び立合いで圧倒する相撲を取れたからこそ、13もの勝利を積み重ねることが出来た。九州場所の貴景勝の優勝は、若く才能溢れる力士が栄冠を勝ち得たというだけではなく、突き押しの新たな可能性を開くものだったところに大きな意味があったのである。

 突き押しにも様々なタイプがある。当たりの強さが肝心なのはどのタイプにも言えることだが、当たりの強さに依存しない取り口だってある。貴景勝の優勝は、突き押しタイプにとって強烈な追い風となるはずだ。

 突き押し時代の幕開けであり、新たな可能性を見出した2018年の大相撲。果たして2019年の大相撲はどのようなデータを残すのか。そしてそこからどのような分析ができるのか。まずは、初場所からだ。

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