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日本人に縁深いマリナーズの改革、
イチロー&菊池雄星にも影響が?
posted2018/12/09 09:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
まさに、腹を括ったかのような動きの連続だった。
長年低迷の続くマリナーズが、文字通り「オフの主役」として、アグレッシブな動きを見せている。師走の声を聞くまでもなく、オフシーズンに入った途端、ジェリー・ディポトGMは、大胆な改革を進めてきた。
「大改革」と言えば聞こえはいいが、その手法は、ほぼ「解体」に近い。
ワールドシリーズが終了し、ポストシーズンのゴングが鳴るのを待つかのように、ディポトGMは、迅速にアクションを起こした。
主力クラスが次々トレード。
12月3日時点で、以下、メジャー枠内の主力選手のトレードを次々に成立させた。
(1)正捕手マイク・ズニーノ、外野手ジラーモ・ヘレディア、マイナー左腕をレイズへ放出し、俊足外野手マレックス・スミス、マイナー外野手を獲得。
(2)今季11勝、208奪三振の先発左腕ジェームス・パクストンをヤンキースへ放出し、期待のマイナー3選手を獲得。
(3)今季70試合に登板し、12セーブを挙げたセットアッパー右腕アレックス・コロメをホワイトソックスに放出し、攻撃力のある若手捕手オマー・ナーバエスを獲得。
(4)通算311本塁打、2470安打の内野手ロビンソン・カノ、今季メジャー最多となる57セーブを挙げたエドウィン・ディアスをメッツへ放出。強打の外野手ジェイ・ブルース、中継ぎ右腕アンソニー・スウォーザク、期待のマイナー3選手を獲得。
(5)オールスター遊撃手ジーン・セグラ、セットアッパー右腕のフアン・ニカシオ、中継ぎ左腕ジェームス・パゾスと、フィリーズの主砲カルロス・サンタナ、若手遊撃手J.P.クロフォードを交換。
このほか、通算360本塁打の実績を持つ指名打者ネルソン・クルーズ、キャメロン・メイビン、デナード・スパンの両外野手、中継ぎ右腕ニック・ビンセントのFA退団が決定的となっており、ベンチ入り25人枠だけでなく、来季のスタメン自体が読めないほど、チーム全体をシャッフルし、顔触れと空気を入れ替えた。