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キエッリーニが代表100試合到達。
知性と野性を併せ持つ“ドクター”。 

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手嶋真彦

手嶋真彦Masahiko Tejima

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posted2018/11/23 17:00

キエッリーニが代表100試合到達。知性と野性を併せ持つ“ドクター”。<Number Web> photograph by Getty Images

ブラジルW杯ではスアレスの噛みつき被害にあったキエッリーニだが、それほどまで相手FWを辟易させる存在なのだろう。

試合中、脳ミソが働かないと。

「試合中に脳ミソが働かず、頭の働きがシャープでなければ、どうなるか。頭が働かず、ピッチ上で素早く判断できなければ、フットボールの世界ではどんな高みにも到達できないだろう」

 知性が野性を存分に活かし、キエッリーニをイタリア代表100試合出場という高みに到達させたのだとすれば、この偉業は文武両道の価値をも物語っている。

 頭の使いすぎで疲弊している現代人を、サッカーに限らず、ルールの下で野性を解き放てるスポーツ全般が救っているのだとすれば、そうした野性が知性を活かすという裏返しの価値も、もっと知られていいはずだ。

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ジョルジョ・キエッリーニ

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