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大谷翔平のメジャー新人王に思う、
イチロー以来の日本人受賞の意義。
posted2018/11/14 08:00
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Nanae Suzuki
祝! ア・リーグ新人王に大谷翔平が輝く!!
全米野球記者協会(BBWAA)に所属する記者が投票権を持つア・リーグ最優秀新人賞の発表が12日(日本時間13日)に行われ、エンゼルスの二刀流・大谷が2位のミゲル・アンドゥハー内野手(ヤンキース)、3位のグレイバー・トーレス内野手(ヤンキース)に大差をつけ、日本人選手としては'01年のイチロー(マリナーズ)以来、17年ぶり4人目の受賞を果たした。
大谷は1位票が25、2位票4、3位票0の137ポイント。アンドゥハーは1位票5、2位票20、3位票4の89ポイント、トーレスは1位票はなく2位票が3、3位票が16で25ポイント。大谷優位の声はあったものの、蓋を開けてみれば圧勝に終わった。
受賞の事前告知はなかった。
投票が締め切られたのはポストシーズンが始まる前日の10月2日のことだった。オールスター出場などは選手に事前告知されることを考えれば、新人賞も同様かと推測していた。
ところが、MLBネットワークで全米中継されたテレビ画面からは球団や本人にそれがなかったことがはっきりとわかった。
BBWAAの事務局長ジャック・オコンネル氏が新人王・大谷を発表すると画面は大谷と通訳の水原一平氏の2ショットに切り替わった。最初に反応したのは水原通訳。ヘッドセット付きマイクをつけ発表を聞くと固い表情が一変し笑顔となり、サムアップのポーズで周囲の球団スタッフに受賞を知らせている。
それを横目で見ていたのが大谷。事実を水原通訳に確認しても表情は変わらない。対照的に笑顔を振りまく33歳の通訳の姿は微笑ましいものがあった。