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Tリーグ、開幕2日で観客は1万人!
卓球ならではの観戦文化が待たれる。
posted2018/11/04 09:00
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph by
2018 T.LEAGUE
両国国技館の最寄駅、両国駅では電車の到着を告げるアナウンスの合間に、パコン、パコンというリズミカルな音がこだました。
週末の特別列車以外は使われていない3番線ホームに卓球台が置かれ、多くの人が体験イベントを楽しんでいる。さらに、会場周辺にはチーム名がプリントされたのぼりが風にたなびき、会場外のグッズ売り場も開幕を待ちわびた多くのファンで賑わっていた。
10月24日、東京・両国国技館を舞台に、卓球の新リーグ「Tリーグ」が開幕した。男子開幕戦5624人、翌25日の女子開幕戦4572人。2日間で計1万人以上のファンが開幕戦に足を運び、卓球界のあらたな歴史の幕開けを見届けた。
卓球というスポーツが、日本で“国技”と呼ばれるようなスポーツになってほしいという思いから両国国技館での開幕戦を決断した松下浩二チェアマン。
「音と光と映像を組み合わせながら、一般の方々にも卓球というスポーツが分かりやすい演出をお見せしたい。今までの卓球のイメージは、どちらかといえば競技性が高く、たくさんの卓球台が並んでいて、上位の戦いに進むほど(卓球台が)少なくなっていくという形式でしたが、Tリーグは卓球台を1台にしてその中でどう演出していくか。これまでの卓球のイメージを覆すような演出をしていきたいと思っているので、楽しみにしてもらいたい」
新しい卓球の楽しみ方を提案しようという意気込みが感じられる。
吊り屋根にオブジェ、巨大モニター。
その言葉通り、開幕戦が行われる国技館の雰囲気はあきらかにこれまでとは異なっていた。
吊り屋根は天井高くに吊り上げられ、その下にはTリーグのロゴとピンポン球をかたどったオブジェと4台の巨大モニターが吊るされていた。中央には卓球台が置かれているのだが、この時点ではまだ白い布で隠され、ベールに包まれていた。一体何が行われるのか、そんな期待に胸が膨らむ。