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Tリーグ、開幕2日で観客は1万人!
卓球ならではの観戦文化が待たれる。 

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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photograph by2018 T.LEAGUE

posted2018/11/04 09:00

Tリーグ、開幕2日で観客は1万人!卓球ならではの観戦文化が待たれる。<Number Web> photograph by 2018 T.LEAGUE

オープニングセレモニーではカラフルな光線や管弦楽による演出で盛り上がりを見せた。

「今日を待ちわびていた」

 オープニングセレモニーが始まると、会場の照明は落ち、卓球台周辺だけにスポットライトが当てられた。その周りをオーケストラのキャストが取り囲み、生演奏を披露する。音や光や映像を組み合わせた演出が施されるなか、各チームの選手名がコールされる。水谷隼や吉村真晴ら次々に選手が登場すると、そのたびに客席からは大声援が沸き上がった。

 試合では水谷や張本智和、平野美宇、早田ひな、海外の世界ランク上位の選手たちのハイレベルなプレーに会場から大きな拍手やため息が漏れる。試合開始序盤は探りながらだった応援も、次第に声援や拍手が増えていった。

 大々的なセレモニーには選手も気持ちが高ぶった。「今日という日を待ちわびていた。あの舞台に立ってすごく興奮しましたし、開幕戦ということでものすごく緊張しました。それこそ、自分は五輪を3度経験していますが、(五輪と)同じような緊張感のなかでプレーできたことは、自分にとってものすごく大きな経験になったと思います」と水谷。

 通常の試合とは異なる会場演出に、「音楽とかすごかった」と張本も驚きの様子を隠さなかった。

試合中の演出は意外にシンプル。

 試合中の演出は、プレー間のMCによる実況と4面ディスプレイに表示されるスローモーション映像と球速表示というシンプルな内容。第2マッチと第3マッチ間のハーフタイムも映像が流れるのみで、特別なイベントは行われなかった。

 それは開幕戦だけに限らない。26~28日には東京・アリーナ立川立飛で女子の試合が行われたが、そこでも同様だった。会場が狭くなったことで、コートサイドはもちろん、どの席でもより選手たちの緊迫した戦いを間近で感じられる利点はあったが、若干の物足りなさも否めなかった。

【次ページ】 卓球特有の応援方法は発明されるか。

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水谷隼
張本智和
平野美宇
早田ひな

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