濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
DDTでササダンゴがパンダと激突!
パワポの名手が語る“勝利”の定義。
posted2018/10/17 07:30
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
DDT PRO-WRESTLING&Norihiro Hashimoto
スーパー・ササダンゴ・マシンは、いま最も一般メディア露出が多いレスラーの1人だろう。試合の見どころや作戦を事前に解説する「煽りパワーポイント」が人気となり、松竹芸能に所属してプロレスと関係ない番組、イベントにも出演している。
誰もが知るその“正体”は、かつてDDT系イベント『マッスル』をクリエイトしたマッスル坂井だ。「台本あり」を公言、演劇やバラエティ性を大胆に導入した人気のプロレスイベントだったが、坂井は2010年に引退。結婚し、新潟にある実家の金型工場を継ぐべく帰郷した。
が、なんだかいつの間にかマスクマンとしてDDTマットの常連になって、家業(社業)に勤しみながら東京と新潟を往復する生活を送っている。「後継ぎ」として大学院でビジネスについて学んだこともパワポの役に立っているのだからレスラー人生は不思議なものだ。
“対世間”で最も気になるレスラー。
10月21日、DDTのビッグマッチである両国国技館大会では、やはり“世間”から引っ張りだこのアンドレザ・ジャイアントパンダ(新根室プロレス)と対戦することになった。キャッチーこの上ないマッチメイクと言っていい。「パンダと笹」である。
だが、話はそう単純でもないようだ。自身もテレビに出る機会が多いササダンゴに解説してもらった。
「アンドレザ・ジャイアントパンダはここ1年くらいで出てきた中で一番、世の中にリーチしてるプロレスラー。“対世間”という意味で最も気になるレスラーです。正直『行列のできる法律相談所』に出たのはデカい。超メジャーですよ。北海道でいえばTEAM NACSの番組に出る。しかも頑張って取ってきた仕事じゃなく、呼ばれていってる感じがする。番組側からすれば高い交通費、宿泊費を払って呼んでる。国内だけど外タレのような存在じゃないですか」