メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
イチローの調整と復帰への本気。
岩隈からの一打、実戦映像を凝視。
posted2018/10/11 11:30
text by
木崎英夫Hideo Kizaki
photograph by
AFLO
シーズン最終戦後、マリナーズのイチロー会長付き特別補佐が「ずっと変わっていない」と現役続行の意思を表明すると、翌10月1日に行われた恒例のシーズン総括会見でディポトGMはその見解を示した。
「(アリゾナのキャンプ地)ピオリアでイチローが打席に立つ姿を見るだろう。その段階で状態を見極めることになるが、来年東京で彼が躍動する姿を見たとしても驚きはない」
ディポトGMは来年3月20、21日に東京で開催される開幕カードでイチローが選手復帰を果たすことを示唆。会見終了後に壇上から降りると日本報道陣に囲まれ、先の見解を掘り下げた。
「40人枠は融通が利く。FAで行き先が決定しない選手も出てくれば、契約上、動かせる選手やその他の選手(年俸調停権のある選手やトレードの俎上に載る選手など)もいる。気にするのは彼の体の状態だけだ」
地元記者の1人に聞くと、マイナー契約の招待選手でイチローをキャンプに招聘するという見立てをしたが、ディポトGMが来季の契約について具体的に触れることはなかった。
日本開催でベンチ枠28人登録へ。
ただ、1つ明確にしたのは、イチローを来春のキャンプで今年5月に外れた大リーグ出場の前提となる40人枠に戻し、健康状態に問題がなければ、日本開催で適用されるベンチ枠28人に登録するということだった。
では、通常の25人枠に戻る、米国帰国後はどうなるのか――。
「分からない……」
同GMはこう話すにとどめた。
今季、イチローはキャンプ途中の3月にマリナーズと契約。足を痛め、一時離脱を余儀なくされたが、開幕戦から出場し地元ファンを沸かせた。しかし打撃の調子は下降線をたどる。そして故障者の復帰に伴い、5月2日の試合を最後に25人の出場選手枠から外れ、会長付き特別補佐に就任した。