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2020を目指すフェンサー・東晟良。
「まずはW杯、その次に東京五輪」
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byAsami Enomoto
posted2018/10/02 17:00
高校卒業後は日体大へ進学。現在は姉と共同生活を送り、「母のありがたみをあらためて痛感しました(笑)」という。
2020年は自分には関係ないと思っていた。
そしてもう1つが、周囲の選手が世界大会で表彰台に立つ機会が増えたことだという。
「今年5月に宮脇(花綸)さんが上海のグランプリ大会で2位に入ったり、日本の選手が表彰台に上がったことで、“自分たちでも行けるんだ”という自信につながりました。世界選手権で対戦したイタリアなど上位とはまだ少し距離があるかもしれませんが、これからの自分たち次第ではイタリアに勝つことも夢ではないかなと思っています」
2020年のオリンピックが東京で開催されることが決まった2013年。当時14歳だった東は「まだ自分には全然関係ないなと思っていましたね。その次(2024年パリ五輪)くらいが年齢的にもちょうどいい頃かも」と、東京五輪はまったく視野に入っていなかったという。
しかし、「1年くらい前から取材でもそういう質問が多くなって、すごく意識をし始めるようになりましたし、それが自分のいい刺激というか、モチベーションになっていますね」と現実的なものへ変化した。
「まずはW杯でメダル、次に五輪でメダル」
五輪の出場資格は、個人、団体ともに2019年4月3日から2020年4月4日までの対象大会で獲得したポイント数によって与えられる。団体は上位4カ国に無条件で出場権を与えられるが、残り4カ国は4つの大陸(南北アメリカ、欧州、アフリカ、アジアオセアニア)でそれぞれ最高位につけた国しか出場できない。
「東京五輪にはもちろん出場したいですが、まずはW杯でメダルを獲ることが今の目標ですね。その次のステップに五輪でメダルを取ること、がある。もちろん、東京でもメダルを獲得することは夢じゃないと思うので、1日1日を大切に頑張っていきたいです」