イチ流に触れてBACK NUMBER
イチロー、大谷翔平への思い入れ。
「サイヤング賞翌年に本塁打王を」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byKyodo News
posted2018/09/22 08:00
試合前に談笑するマリナーズのイチローとエンゼルスの大谷翔平。20歳下の大谷をイチローはどう見ているのか?
サイヤング賞の翌年に本塁打王を。
「ポテンシャルについては、まさに言わずもがな、でしょう。個人的な興味としては、ピッチャーとバッター、それぞれを年間通して見てみたい。サイヤング賞をとった翌年にはホームラン50本で本塁打王。そんな空想でもしないことを現実にできる可能性のある選手が、この先の未来に出てくるでしょうか?
もちろんそれは才能だけでは不可能でしょう。僕が見る限り、翔平にはその才能を磨いて生かす才能が備わっているように思います。実はほとんどの選手にそれが備わっていないのです。人と違う道を行くのは常に困難がつきまとうものですが、翔平ならきっとそれをも越えていくのでは、と期待しておきます」
発想、分析、情愛。いずれをとっても深みある、イチローだから言える至極のメッセージ。
“イチ流に触れて”。
大谷の凄みがあらためて、分かった。