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攻める瀬戸大也、再起の萩野公介。
アジア大会でWエースが問題解決中。
text by
田坂友暁Tomoaki Tasaka
photograph byAFLO
posted2018/08/24 07:00
8月22日に行われたアジア大会男子・競泳400m個人メドレーでは瀬戸が金、萩野が銀とワンツーフィニッシュを決めた。
修行僧のように自分を高めて。
もともと、萩野は集中した際にはめっぽう強い。周囲の雑音など気にせず、我が道を行く。どちらかというと、瀬戸は誰かと競い合っていくことがモチベーションとする一方、萩野は自分と向き合い、修行僧のように自分を高めていくタイプだ。
それがリオ五輪後、自分が納得いく練習ができていないことも相まって、周囲と自分を比べることが多くなり、マイナス思考にとらわれた。
しかし、平井コーチから負けても良いから自分の泳ぎをし、今出せる100%を出し切ること、自分に集中することを説かれて、少しずつ萩野らしさを取り戻した。アジア大会でようやく、次に目指すべき道が見えたのだ。
萩野と瀬戸、形は違えど方向性が明確になったのは間違いない。来年、彼らがどんな成長を遂げているのか。もう来年の夏が待ち遠しい。