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ネガティブで粘着質なモウリーニョ。
マンU指揮3年目の解任は不可避か?
text by
粕谷秀樹Hideki Kasuya
photograph byGetty Images
posted2018/08/14 11:00
マンチェスター・ユナイテッドで結果を残しきれないモウリーニョ監督。3年目の結果次第では……。
「体制3年目」の不吉なデータ。
8月10日、プレミアリーグの新シーズンはユナイテッド対レスター戦で開幕した。
『William HILL』『Ladbrokes』『CORAL』といったブックメーカーは本命マンチェスター・シティ、対抗リバプールという予想で一致しており、ユナイテッドは3番手。『Ladbrokes』『CORAL』も第三候補に指名しており、ユナイテッドを取り巻く情勢が厳しいことを表すオッズが示されている。また、『SKY BET』は解任される監督の筆頭にモウリーニョを挙げている。
「モウリーニョ体制3シーズン目」という不吉なデータもある。
2006-07シーズン、3連覇を逃してチェルシーのオーナーを務めるロマン・アブラモビッチと激しく対立。翌シーズンの解雇につながった。2012-13シーズン、不遜すぎる言動によってスペイン中を敵にまわし、レアル・マドリーを解任された。2015-16シーズンは前述した医療スタッフとの対立に加え、怒りや不満を自軍に向ける愚行が原因でチェルシーを解雇されている。
レアル、2度目のチェルシーでの解任劇は就任3シーズン目に起きており、ユナイテッドの今シーズンも同列に位置する。意識せざるをえない。
シティ、リバプールに勝てるのか?
ブックメーカーが予想しているように、現有勢力でも3位なら可能だろう。少なくともチャンピオンズリーグの出場権だけは手に入る。しかし、シティはもともとの戦力値が高く、リバプールは大型補強に成功した。質量ともユナイテッドをはるかに上まわり、早々に2強体制を築いたとしても不思議ではない。
人一倍プライドが高く、負けることが大嫌いなモウリーニョにすれば、不快指数は100%を超える。ネガティブな感情がまたしても内側に放出され、人心が離反する恐れも否定はできない。
やはり、3シーズン目のジンクスは避けられないのだろうか。
今季、モウリーニョのクビが飛ぶ……?