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“スーパー原口元気”になるために。
背番号10と代表リーダーへの覚悟。
posted2018/08/08 11:30
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
AFLO
開幕まで3週間を切り、新たなシーズンに向けた準備も佳境に入りつつある。新天地での戦いを選んだ選手たちは、ポジション争いをしながら、自らの力を証明しないといけない。
今季からハノーファーへ移籍した原口元気もそうだ。
3年半をヘルタ・ベルリンで、そこからレンタル移籍という形で半年間をフォルトゥナ・デュッセルドルフで過ごした。4年前にロシアW杯の出場を目指してヨーロッパでの戦いに身を置いた原口は、ロシアW杯を終えてまた新たなサイクルをスタートさせる。
ハノーファーとの契約は2020-21シーズン終了まで。現地メディアによる推定の移籍金は約5億8000万円と見られる。
そして、与えられた背番号は10番だ。
10番をつけるからには数字を残す。
移籍が決まった際に、空いている背番号の中から10番か14番が良いことを原口が伝えると、首脳陣からこう言われたという。
「ぜひ、10番をつけてくれないか」
もちろん、原口も意気に感じる提案だった。
先月末、日本での3週間強のオフを終えた原口は、大きな期待を受ける新天地での抱負をこのように語った。
「10番を背負う選手はチームを引っ張らないといけないし、攻撃の部分で本当に大きな役割を果たさないといけないと思うので。その番号をつけるからには、自分自身、強い覚悟をもって数字を残さないといけないです」
そして、こう続けた。
「今までの自分に足りなかったのは数字だと思うので。ヨーロッパで、ドイツで、しっかり数字を残せるシーズンにしたいなと思います。10番を背負う以上、“10ポイント”くらいは半年で取らないといけないと思いますし、そこを目指して頑張ります」
原口が口にした「10ポイント」とは、ドイツではゴール数とアシスト数を合わせた数字をカウントする「スコア・プンクト」というもの。攻撃的なポジションの選手の価値と評価を示す重要な指標となっているからこそ、意識するところだ。