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松山英樹「パット見て下さい」
慕われる谷原秀人と宮里優作の助言。
text by
桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph byYoichi Katsuragawa
posted2018/08/03 08:00
2018年は試行錯誤が続く松山英樹。谷原秀人と宮里優作の助言はプラスとなるか。
アイアンショットは世界No.1だから。
そのモチベーションで宮里は40歳手前にして賞金王になり、海外への道を切り開いた。キャリアが長くなればなるほど、調子の波の数が多くなるのは当然だ。
「ダスティン・ジョンソンでも、全英で予選落ちするんだよ」
好結果が出ていないとはいえ、ふたりにとって松山は依然として眼を見張る存在である。
紆余曲折あれど「技術は(高いレベルのものを)持ってるでしょう。そこはまったく衰えていない」と谷原は断言した。
「そこまで悪くなるという感じはないしね。ちょっとしたことで良くなりそう」
そして宮里も。
「いや、もう……本当にすごいレベル。アイアンショットは世界ナンバーワンでしょう。それにショートゲームも。ボールに対して、ヘッドがあれだけ“カシッ”と入る選手はいない。プロだってだいたいは、“いっちょ噛み”(インパクトの前に芝や地面にわずかでもヘッドが触れること)。あれだけソリッドに打てる技術はすごい」
松山が20代にしてたどり着いたポジションや感覚は、他の日本人では未踏の場所かもしれない。そういった意味で彼は孤独でもある。
ただ、年齢には目もくれず高みに近づこうと奮闘する同志がいる。プロ生活が20年近くなったふたりにとっては、それぞれが難しい時期を乗り越えてきたことがプライドでもある。
26歳の松山にとって、プロゴルファーという職業としてだけでなく、思いを同じにした人生の先輩がいることは幸運のひとつだと思う。
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