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石川遼が気づいた自分の本当の心。
「ゴルフがなくなったらオレ……」

posted2018/12/30 17:30

 
石川遼が気づいた自分の本当の心。「ゴルフがなくなったらオレ……」<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

石川遼がいまもゴルフ愛を維持し、マスターズへの夢を持ち続けていることは日本ゴルフ界にとって大切なことである。

text by

桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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Yoichi Katsuragawa

 日本地図を眺めて、頭を回らせる。

「行っていないところは“14”くらいかな……。意外と行きましたね」

 2018年1月、ジャパンゴルフツアーの選手会会長に就任した石川遼は、1年をかけて全国を渡り歩いた。米ツアーから撤退し、5年ぶりに本格復帰した日本ツアーでいきなりリーダーの職務を任されて奔走。毎週のツアー競技だけでなく、2日間前後の小さな地方トーナメントにも7試合に出場した。

 その他に被災地復興のチャリティイベントや、ゴルフの普及を念頭に置いたレッスン会といった形などで各地を訪問。足を運んだ都道府県の数は33にのぼった。

 師走の候、多忙な一年を振り返って言う。

「常に“気を張っている”感じ。オフに入っても毎日、電話もある。会議も増えましたけど電話の方が多いかな。JGTO(日本ゴルフツアー機構)の幹部の方と連絡を取り合っている。でもそうしないと、会議が増えたりしてもっと時間がかかることが多いんです」

「僕、基本的にスーツが好きで」

 人前にスーツ姿で登場する機会がめっきり多くなった。10代の頃に紳士服メーカーの広告塔になったこともあったが、そもそも正装は好きな方だという。

「僕、基本的にスーツがすごく好きで。普段はゴルフウェアだからカジュアルじゃないですか。ずっと続くと飽きるし、カチッとしたスタイルに憧れていたところもある」

 “着崩す”ことを避け、なるべくフォーマルにまとめたいというのが最近の彼なりの着こなし術。

「ゴルフとの“ふり幅”を大きくしたいから。スウェット生地とかもラクなんですけど、スーツでしか着られない生地や形がある。形をきれいに見せるための素材は体が回りにくかったりするけれど、ゴルフとは“真逆”だからそれも楽しんでます」

【次ページ】 練習時間が業務に忙殺されていく。

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