ただし評価基準は結果のみ。

　もちろん、プレミアのピッチは極めてシビアだ。チェルシーのオーナーも攻撃的スタイルというアイデンティティと引き換えに、成績に目を瞑るわけではない。昨季CLでナポリと対戦したマンチェスター・シティのペップ・グアルディオラ監督から、「最高」と褒められたサッリだが、結果的にシティ相手に2戦2敗でグループステージ敗退に終わっているのはファンも知るところだ。

　8月5日、昨季プレミア王者のマンCとぶつかるコミュニティシールドは、まだ主力が揃っていない前哨戦として大目に見てもらえるだろうが、翌週ハダーズフィールド戦から始まるプレミア前半戦での出遅れと低空飛行は禁物だ。

　ベンチの隣には、ファンの支持が保証されるゾラが座っている。トップ4復帰が現実目標の2018-2019シーズン、新監督の評価基準は結果のみ。

　サッリにとって来年3月が、チームを優勝戦線に留めて迎える明るいものになるのか、クラブに見限られて迎える暗いものになるのか、その可能性は同程度に現実的だ。

　そんな過酷な状況もまた、新シーズンのプレミアリーグという大きな括りで眺めれば、楽しみなポイントの1つになるのだろうが……。