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フジ・鈴木唯アナのW杯取材秘話。
ロシア人記者の「私も応援していた」。

posted2018/07/08 07:00

 
フジ・鈴木唯アナのW杯取材秘話。ロシア人記者の「私も応援していた」。<Number Web> photograph by Yui Suzuki

ロシアW杯を現地から伝えた鈴木唯アナウンサー。サッカーの祭典のパワーを大いに感じたようだ。

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鈴木唯(フジテレビアナウンサー)

鈴木唯(フジテレビアナウンサー)Yui Suzuki

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Yui Suzuki

 サプライズに次ぐ、サプライズ。今回のロシア・ワールドカップ取材は、まさに驚きの連続でした。

 まずW杯に来て一番驚いたのは、セキュリティチェックの厳しさです。特にコロンビアとの初戦が行われたサランスクは、これでもかというほどの厳戒態勢が敷かれていました。私は日本代表が合宿を行ったカザンからサランスクまでバスで移動したのですが、その間で6、7回も検問に遭い、そのうちの1回は警察官がバスの中まで入ってくるという徹底ぶりです。

 本来ならば6時間ほどで到着するはずが、検問のおかげで7時間ほどかかってしまいました。無事サランスクに到着しても、スタジアム内に入るまでがまた一苦労。持ってきたリュックサックの中身は全部出され、財布や眼鏡ケースの中身はもちろん、イヤホンまで確認されました。ボディチェックもこちらが戸惑うほど、身体中くまなく触られ、結局ゲートを通るだけで20分ほどかかってしまいました。

W杯では嬉しいサプライズがたくさん。

 また、別の日にもカザン空港から日本代表の合宿地に車で向かっている最中に検問に逢ったのですが、その時も警察官が車に乗り込み一人一人のパスポートとパスを確認し始めました。実はこの日はベルギー戦が行われたロストフ・ナ・ドヌからカザンに戻って、今回のワールドカップ最後の中継を行う予定でした。カザン空港到着から中継まで1時間しかない中での出来事だったので、無事中継に間に合うのかヒヤヒヤしてしまいました……。

 こんな困ってしまうようなサプライズがあった一方で、ロシアW杯では嬉しいサプライズにもたくさん巡り会えました。それは、何と言っても日本代表の躍進ではないでしょうか。日本サッカー史上初のベスト8進出をかけた、ベルギーとの決勝トーナメント1回戦。最後の最後でその夢は破れてしまいましたが、多くの人が日本代表の戦いぶりに魅せられ、感動し、驚かされたはずです。

【次ページ】 心に残った原口選手の意気込み。

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