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西野朗監督の持ってる&モテる伝説。
新卒時代は女性採用担当も経験した。
text by
木本新也Shinya Kimoto
photograph byTakuya Sugiyama
posted2018/05/30 11:30
端整なルックスは60代となった今もなお。西野朗監督はW杯という舞台でどのような采配を見せるのか。
協会内の女性職員から“アキラさま”。
日本リーグの日立時代には練習場に連日500人近い女性ファンが集まった。抜群のルックスが買われたのか、日立では最初の配属先が人事部で、女性採用担当に任命された。
会社説明会前に上司に「自分はまだ会社のことを何もしらないけど大丈夫ですか?」と質問すると「お前は座っているだけでいい」と返されたという。
還暦を超えた現在もモテモテぶりに衰えはない。ウォーキングクラブに所属するなど体を動かすことを意識し、身長182cm、体重72kgのスタイルをキープ。日本サッカー協会内では一部女性職員から“アキラさま”と呼ばれ、崇拝されている。
アトランタ五輪での「D」評価をバネに。
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指導者としての原点には、屈辱の「D」評価がある。当時41歳。アトランタ五輪ではグループリーグ2勝1敗と健闘したが、勝ち点で並ぶブラジル、ナイジェリアを得失点差で下回り決勝トーナメント進出を逃した。
帰国後、技術委員会から下されたのは余りにも厳しいD判定。前園真聖、城彰二、中田英寿ら攻撃陣にタレントを揃えながら守備的に戦ったことが疑問視された結果だった。
西野氏は「評価は『D』でも『Z』でもよかった。僕が(その後)『攻撃的な』とか『超攻撃的に』という発想に至ったのは、その評価をもらった反骨精神があったから。将来性がないという評価は確かにそういうゲームだったし、認めるところもある。その後のクラブに生きたと思います」と振り返る。
'02~11年に監督を務めたG大阪で攻撃的サッカーを前面に押し出して“名将”の地位を不動のものにした。アジア王者として出場した'08年クラブW杯準決勝ではマンチェスター・Uに3-5と善戦。C・ロナウド、テベス、ファーディナンド、ファンデルサールらスター揃いの欧州王者と壮絶な打ち合いを演じている。