フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
樋口新葉、北京五輪への新章始まる。
「トリプルアクセルは今季中に絶対」
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAkiko Tamura
posted2018/05/28 17:00
自らのジャンプを「感覚的」と語ってきた樋口新葉。より確実な滑りを意識することで北京五輪への切符も確実にするつもり。
これからの目標、全日本優勝、GPファイナル。
これから次のオリンピックまで、具体的な目標については、こう語った。
「今年からの4年は、全日本選手権で優勝することがまず目標。また昨シーズンはGPファイナルに出られたので、そこから落ちないよう、毎年出られるようにしたい。毎回の試合でピークを合わせられるように、ということを1番に考えたいです」
ロシアなど、世界のトップ選手と戦っていくために、どんなことが必要だと思うか。
「海外の選手は、トランジションがすごく入っていて、自分はまだ足りない。ロシアの選手の滑りは機械的にやっているイメージが自分の中では強いですけれど。
見ていて面白いのはまた違う選手かもしれないけれど、でもしっかり点数がとれるのはロシアの選手。
エキジビションでは何をしても良いけれど、試合だったらとにかくトランジションを入れてポイントをしっかり取るということが大事だと思います」
新しいタイプの振付にもチャレンジ。
昨シーズンのSP『ジプシーダンス』もフリー『007スカイフォール』も、ジャッジに向けてアピールをするプログラムだった。樋口自身、振付には積極的に参加していくほうだという。
「選曲も、話し合いながら決めます。そして自分らしさを出せるようにというのは、特にSPではお願いして作ってもらいました」
もっともフロアでのダンスは、決して得意ではない。
「手と足がばらばらになって、かっこ悪いダンスになってしまうので」と笑う。
「でもスケートでやろうと思うと楽で、結構楽しくできるんです」
やはりスケーティングあってこその、自己表現だという。
今シーズンのプログラムの振付はまだこれからだが、SPはシェイリーン・ボーン、フリーは佐藤有香との初コラボを予定している。これから滑ってみたい音楽のタイプはと聞くと、「ヒップホップとか、逆にバレエ音楽ではない普通のクラシックとかで滑ってみたいと思います」と幅広いカテゴリーに意欲を見せた。
樋口新葉の、新しい4年間への挑戦がいよいよ始まる。