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“世界一の女”浜崎朱加が直面した、
“ジャパン”のRIZINで輝く難しさ。 

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph bySusumu Nagao

posted2018/05/13 09:00

“世界一の女”浜崎朱加が直面した、“ジャパン”のRIZINで輝く難しさ。<Number Web> photograph by Susumu Nagao

関節技でもうあと一息で勝利……というところまで追い込んだ浜崎だったが、ガルシアの粘りも相当なものだった。

「いろいろ違いましたね“ジャパン”は」

 アメリカで“世界のベルト”を巻くことと、日本のメジャーイベントで闘い、輝くことにはそれぞれ違う難しさがあるということだ。

 とはいえ、浜崎は戦場を日本に戻したことを後悔してはいない。むしろ36歳にして「まだまだ老け込んでられない」という思いが強くなった。「今まで応援してきてくれた人たちに、生で試合を見てもらえるっていうのも大きいです。そこは素直に嬉しい」とも。

「久しぶりでしたけど、いろいろ違いましたね“ジャパン”は」

 そう言って浜崎は笑った。

 難しさも違うし、充実感も違う。本領発揮はひとまず持ち越しとなった。

 ただ女子格闘技を長く見続けてきた者なら誰もが、彼女に“報われてほしい”と思っているはずだ。

 アメリカに乗り込んで繰り広げてきた、孤高とも言える闘い。その価値が、RIZINを通して広く伝わってほしいのである。

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