フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
フィギュア世界王者が統計学と医学を。
ネイサン・チェン、エール大入学へ。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAkiko Tamura
posted2018/05/14 10:30
イベント会場でのネイサン・チェン(右端)。左端はフィギュアの五輪銀メダリストのポール・ワイリー、その隣はサラ・ヒューズの妹のエミリー(元米国代表)で、2人はハーバード卒。
「芸術面で新しいことにチャレンジしたい」
2018年/2019年シーズンの新しいプログラムは、まだ制作していないという。
「スターズオンアイスのツアーが5月いっぱいで終わるので、それから着手していく予定です」
これまでバレエの素養を生かしたバレエ音楽や、昨シーズンはアップテンポのSPにも挑戦したチェン。
「ルールが変わるので、技術的な内容は嫌でも変わることになるでしょう。(筆者注;今シーズンから男子はフリーのジャンプ要素が1つ減り、制限時間も30秒短くなる)今シーズンは、まだ具体的に決めてはいないけれど、なにか芸術面でこれまでやっていなかったものにチャレンジしたいと思っています」
学業と世界チャンピオンの両立なるか?
アメリカのスターズオンアイスでは、アシュリー・ワグナーとパートナーダンスの振付もこなした。
合計3組で演じるグループナンバーで、他の2組はアイスダンサー。そこにチェンとワグナーの2人のシングル選手が加わるという珍しい試みだった。
子供のころからクラシックバレエを習ってきたチェンは、発表会で舞台に立ったこともある。だが氷上でのパートナリングは初体験だったという。
「氷の上でやるというのは、フロアでやるのと全く違う体験でした。でもアシュリーは、素晴らしいパートナーで色々助けてくれました」
世界チャンピオンとして迎える新シーズン。エール大学の学業とどのように両立させていくのか、チェンの新たな挑戦がはじまる。