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戸田和幸が語る代表デビュー戦秘話
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戸田和幸Kazuyuki Toda
photograph byKazuaki Nishiyama
posted2018/05/11 10:00
![戸田和幸が語る代表デビュー戦秘話<Number Web> photograph by Kazuaki Nishiyama](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/c/1/350/img_c1b236ffec61cc2d8ca4ebb70ba596d5318648.jpg)
日本を代表して戦う気概に身震いが。
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ワールドカップが終われば、死んでもいいというぐらいの覚悟でやっていました。21、22歳のころ幕末ものが好きで『竜馬がゆく』『燃えよ剣』などをよく読んでいて、使命感とか名誉、何かを背負うということに対して感じた部分がありました。シャツの胸に日の丸がついていて、日本を代表して戦う気概と言えばいいでしょうか。試合前に君が代が流れると、身震いがしたものです。
僕はフル代表の最後のほうに入ってきた立場。イナ(稲本潤一)と僕が中盤の底に入る形でしたけど、イナが前に出ていって、ヒデさん(中田英寿)が下りてくる。僕はこの2人のために自分がいるのだと黒子としての役割を徹底的に考えました。周りの人たちが後ろ髪引かれることなく、前でプレーさせるために自分がいるのだ、と。カバーするエリアは広いし、僕が判断を1つ間違えるとやられてしまう。常にセンサーを働かせて、出ていったら確実に相手を仕留めるつもりでやっていました。
チャンスを逃がせないという思いと、日本代表が特別な場所という思い。一戦一戦が僕にとっては生きるか死ぬかの勝負でした。その重みを自分なりに感じて、戦ってきたという自負はあります。
(構成:二宮寿朗)
戸田 和幸(とだ かずゆき)
1977年12月30日、神奈川県生まれ。'01年、FIFAコンフェデレーションズカップのカナダ戦で日本代表デビュー。'02年、キリンチャレンジカップのウクライナ戦で代表初ゴール。同年のW杯日韓大会のメンバーに選出。全4試合にフル出場し、ベスト16進出に貢献した。以降、国際Aマッチ20試合、1得点。'13年に現役を引退し、現在はサッカー解説者、慶応義塾体育会ソッカー部コーチ。
<公式インスタグラム> https://www.instagram.com/kazuyuki_toda_official/
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