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「インドアもビーチも同じバレー」
元全日本エース越川優を変えた言葉。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byMakoto Baba
posted2018/05/08 11:00
インドアからビーチへと転向した2人。越川(左)にとって大先輩・西村の存在は大きい。
国内の結果だけでは世界と戦えない。
アジア競技大会の出場権は逃したものの、ビーチバレーボールの国内トップツアー「ジャパンビーチバレーボールツアー2018」の第1週目、沖縄大会では新しいペア、西村とともに優勝した。越川にとってはビーチ転向後、初めて到達した頂点だった。
「まずは、日本でいちばんになることを目標にしてきて、1週目でそれを実現できました。とはいっても、日本国内の結果だけでは世界とは戦えない。この数カ月で国内と海外勢との力の差を改めて感じました。これから、なんとかその差を詰めていきたいですね」
9月まではジャパンツアーに出場しながら、オリンピック出場権に大きくかかわる“ポイント”を獲得するため、ワールドツアーにも積極的にエントリーをする予定だと話す。タフな毎日が続くものの「苦ではないですよ。もともと旅行が好きだったし、時差ボケもしない体質ですから」と笑った。
ゴールデンウィークはアメリカでFIVB(国際バレーボール連盟)主催の大会に出場し、翌週はタイで開催されるワールドツアー、次がトルコと海外転戦が続く。
エコノミークラスの座席で長距離移動を繰り返す生活を、「座席の隣がいなかったらラッキーという感じ」とあっけらかんと笑い飛ばす越川にとって、すべては東京オリンピックに出場するための大切な道のりだ。
転向2年目、まだまだ越川の挑戦は続く。