【NSBC補講I】 池田純のスポーツビジネス補講BACK NUMBER
大谷翔平が躍動する“テーマパーク”。
エンゼルスタジアムの普通でない魅力。
text by
池田純Jun Ikeda
photograph byJun Ikeda
posted2018/04/16 16:30
左翼に大きく掲げられる「A」、バックスクリーン横にある岩と噴水、多様な演出。大谷はユニークな環境で野球をしている。
ダルビッシュがホームランを打たれた時。
その日、レンジャーズの先発はダルビッシュ有選手。
ボラス氏は腕を組んで、1球1球じっくりと観察していました。ダルビッシュ選手にとても興味があったのでしょう。
目線がフィールドレベルにあるので、私にも球筋がはっきりと見えます。
ダルビッシュ選手は素晴らしい球を投げていましたが、中盤に球が少し甘く入っただけで、途端に、ガツンとホームランを打たれてしまいました。「1球の制球ミスが命取りになる怖さのなかで、彼らは戦っているんだ」と感じたのを覚えています。
エンタメに注力する「ボールパーク」の見本。
その日は入口やグラウンドでスター・ウォーズのイベントが行われていました。
大谷選手の入団会見は入口で行われているので、なんとなく覚えている方もいるのではないでしょうか。
ダース・ベイダー、ボバ・フェット、ストームトルーパー、チューバッカ、R2-D2、C-3POなど、有名なキャラクターがいて、一緒に写真撮影ができました。また、入場者全員にマスコットのラリーモンキーがストームトルーパーに扮したフィギュアがプレゼントされました。
このようなファンサービスと、巨大な岩のオブジェから出る噴水や花火。そしてディズニーランドも近いこともあり、この球場にはアメリカ西海岸ならではのおおらかな明るい空気が流れています。そして非常にエンターテインメントに力を入れている。「ボールパーク」として秀逸な場所だと思います。