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ガンバ、7戦目の今季リーグ初勝利。
クルピ流チーム作りの魅力と懸念。
text by
下薗昌記Masaki Shimozono
photograph byJ.LEAGUE
posted2018/04/13 17:00
世代交代を進めつつも、勝ち点を積み重ねる。ガンバ大阪が手に入れた1勝と笑顔は、その難しさを感じさせる。
「逆に今は試合が多いほどいい」
1月から12月までスケジュールがぎっしりと詰まるブラジルサッカー界は、世界指折りの過密なカレンダーで知られる。だからこそ近年は完全ターンオーバーなどで連戦を乗り切る指揮官が増加している。
しかしクルピ監督は「逆に今は試合が多いほどいい。チームがまず安定することを優先したい」と連戦の中で、連係を深めるつもりである。
「レギュラーの選手たちが充実したいいサッカーをできるようになれば、何人かの選手を入れ替えることが可能だが、我々はまだそういう状態にない」(クルピ監督)
しかしながら、サッカー選手とて人間だ。90分間、常に体を張りながらハードワークを欠かさないファン・ウィジョに懸念されるのは、疲労の蓄積が招く負傷である。
「底辺対決」となる次節のV・ファーレン長崎戦以降も、重要な戦いを控えているガンバ大阪。ただでさえ手薄な戦力、そしてようやく手にした感があるエースFWを失わないマネージメントが不可欠なのだが……。