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平川忠亮、浦和の最年長出場更新。
親友の怒りと大槻暫定監督の指令。
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph byJ.LEAGUE
posted2018/04/10 11:00
土田尚史GKコーチ(左)、大槻毅暫定監督(中央)から送り出される平川忠亮。苦闘の浦和にあってその存在は大きい。
大槻暫定監督から与えられたメッセージ。
2018年4月7日。
堀監督の後を受けた大槻毅暫定監督はYBCルヴァンカップ・グループリーグ第3節・サンフレッチェ広島戦での初采配を経て、ホームでのJリーグ第6節・ベガルタ仙台戦で今季公式戦初出場となる平川を先発に抜擢した。そしてチームは、リーグ2位で好調を維持する仙台に対してFW興梠慎三のゴールを守り切って今季リーグ戦初勝利を挙げた。
90分フル出場した平川が試合後に語った。
「自分の力をすべて捧げて、勝つための準備をしてきた。ピッチに立てば年齢は関係ない。プレーをして、チームを勝利に導く責任があるから。 (大槻監督からは)『経験のある選手はただプレーするだけでなく、それ以上を出してもらわないと困る』と言われている。今日の勝利は本当に嬉しい。その瞬間にいられたことを励みに、今後も頑張ります」
限界を悟ったら、潔く身を引く。選手である限り、ピッチの上で闘い続ける。全身全霊を傾けて勝利を目指す。情熱の炎が尽きていないことを、この身を賭して証明してみせる。
平川忠亮はこの日、自らが持つ浦和レッズの歴代最年長出場記録を更新した。