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藤浪よ、岡本のインハイをえぐれ!
藪恵壹が解説する今季阪神の勝負所。 

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藪恵壹

藪恵壹Keiichi Yabu

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photograph byKyodo News

posted2018/04/06 07:00

藤浪よ、岡本のインハイをえぐれ!藪恵壹が解説する今季阪神の勝負所。<Number Web> photograph by Kyodo News

ルーキーイヤーから3年間二桁勝利を記録した藤浪晋太郎。あの勢いをもう一度取り戻せるか。

藤川は力で押しても良かったのではないか!?

 2戦目に岡本に打たれたホームランは、藤川球児が投げた初球のフォークだったのですが、オープン戦から見ていると、岡本という打者は半速球系のボールに強いなという印象を受けていました。

 それにキャンプから見ている限り、球児はストレートがすごく良かったわけですから、あそこでなぜフォークなのか……という疑問はあります。

 力で押しても良かったのではないか。

 そして、やっぱりジャイアンツにとっては今後の鍵を握ってくる打者だと思うので、岡本にはもっとインコースの厳しい攻めをするべきだと思います。

 事実、3戦目も勝敗に大きく影響するホームランを打たれているわけですから、1球ぐらい、内角にいっておかないと今後に響きかねない。

先発ローテーションから外してはダメ。

 一方、タイガースの側からすれば、開幕2戦目に先発した藤浪晋太郎が今シーズンの鍵を握っていると思います。彼が昨季の成績(3勝5敗)からいかに白星を上積みできるか。

 初登板を見たところ、右打者のアウトコース(左打者のインコース)へボールを引っ掛け始めると、そこから乱れていってしまうというパターンは去年からあったものでした。

 チームとしても4点をリードしたところから逆転負けを食らったことは痛かったですね。

 ただ、少々結果が出なかったからといって、昨年のように藤浪をローテーションから外すのは避けるべきだと思います。優勝するためには彼は絶対に必要な力ですし、徐々に自分の拠り所となるものを積み上げていかないといけないからです。

 また、新人の頃から2ケタ勝利を挙げて、完投能力もある藤浪にはどうしても「長いイニングを」と期待する部分があると思うんですが、6回3失点というクオリティスタートを目安に試合の中では、少しでも崩れる兆候が見えたら代えるべきでしょう。

【次ページ】 金本監督の考え方も昨季より柔軟に。

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