プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
オカダ新記録戦は“つまらない男”と。
「上から目線」のIWGP王者の自信。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2018/04/04 11:15
棚橋弘至のV12を阻止したのがオカダだった。V11対V11の戦いは、果たしてどちらに軍配が上がるか。
「今の棚橋ほどつまらないものはない」
会見場で記者に囲まれてもオカダは続けた。
「今の棚橋ほどつまらないものはないでしょう。リング上でも言ったように、つまらない。V11の棚橋で来る? つまらない。新しい、最高の棚橋弘至で来てもらいたいですね」
それはオカダ流のエールなのかと問われても、あっさりと否定した。
「上から目線ですね。もちろん、先輩です。年も上です。でも、実力が伴っていない。そんな人間はレスラーじゃないでしょう。休んで、復帰して。オレらはね、(1年に)百何十も激しい試合をする、それがプロレスラーなんですよ。休んで、復帰して……そんな人、オレはプロレスラーだと思ってないし、リスペクトもできない。
そんな人間にね、さん、なんてつける必要ないでしょう。棚橋だよ、オマエは」
「V11対V11。それでいいんじゃないですかね」
でもオカダはそんなにまでつまらないという男の挑戦を受ける。
「別に、いいでしょう。今回までの防衛戦の相手に棚橋は入ってないですし、V11の記録を持っている者同士、戦う。いいんじゃないの。別にオレはそんなに、V11にはこだわりはないけれど、棚橋がどうしても止めたいのであれば、V11対V11。それでいいんじゃないですかね。
でも、その棚橋のV12を阻んだのは誰でしたっけねえ? もう、ある意味、結果は出ているかもしれないですよ。
長い間、チャンピオンでいる。そんな記録を作りたくてプロレスをやっているわけじゃない。すばらしいプロレスをオレは見せていきたい」