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オカダ新記録戦は“つまらない男”と。
「上から目線」のIWGP王者の自信。
posted2018/04/04 11:15
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
ザック・セイバーJr.の多彩な関節技をくぐり抜けて11度目のIWGPヘビー級王座防衛に成功したオカダ・カズチカの前に姿を見せたのは棚橋弘至だった。
4月1日、両国国技館。
英国の若き関節技師セイバーJr.を相手にしたオカダは余裕を見せていたが、何度も関節地獄を味わった。
オカダは、内藤哲也も飯伏幸太もSANADAも棚橋も耐えられなかったセイバーJr.の関節攻撃から抜け出して、レインメイカーで勝利した。
「きつかった」と試合を振り返ったオカダだが、IWGPヘビー級王座11度目の王座防衛に成功して、同王座歴代最多防衛記録に並んだ。
「強くなった」という感覚があるという。
2012年2月、大阪府立体育館でオカダに敗れた棚橋。
オカダは次の挑戦者を募ったが、姿を見せたのは、この日、全9試合中、第4試合を戦った棚橋だった。
棚橋もIWGPヘビー級王座11度防衛の記録を持っている。思い起こせば、その12度目の防衛戦の相手が凱旋して間もないオカダだった。棚橋は2012年2月、大阪府立体育館でオカダに敗れた。
「時代が変わった」と多くの人々が感じた時だった。
今度はその棚橋がオカダのV12を阻みたいところだ。
だが、オカダはマイクで辛辣に返した。
「棚橋さん。あなた、何やっていたんですか。ケガして、復帰して。ケガして、復帰して。チャンピオンでなくなって、ニュージャパンカップで(優勝じゃなくて)準優勝して。つまんない男だなあ。あなたは、もう棚橋さんじゃない。オマエは棚橋だ」