オリンピックへの道BACK NUMBER
バド渡辺&東野組、全英OP初制覇。
中学の先輩後輩が最高のダブルスに。
posted2018/03/26 07:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
AP/AFLO
3月18日まで行なわれていたバドミントンの全英オープンのミックスダブルスで、渡辺勇大、東野有紗組(日本ユニシス)が優勝を飾った。
全英オープンは今回で108回目を迎えたことが物語るように、長い伝統を誇る。昨年まで開催されたBWFスーパーシリーズに代わり、今年からスタートしたBWFワールドツアーでも、ワールドツアーファイナルズの下の「スーパー1000」に位置づけられる高いグレードの大会である。
世界中のトップ選手が重きを置く大会で、2人はミックスダブルスでは日本勢初となる優勝を果たしたのである。その価値は大きい。
女子ダブルス、シングルスに遅れたが。
日本に凱旋帰国した渡辺は、このように喜びを表した。
「空港での記者会見は初めてで、びっくりしています。メディアの方々に取り上げていただけることに感動しています」
また東野も、素直に成果を喜んだ。
「日本人初の快挙となる優勝という成績を残せたことは誇りに思います」
日本バドミントンは成績面において、ロンドン五輪で銀、リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した女子ダブルスが先行。そこにリオで奥原希望が銅メダルを獲得した女子シングルスや男子シングルスが追随して成績を伸ばしてきた経緯がある。
その中にあって遅れをとっていたのがミックスダブルスであった。スーパーシリーズをとってみても、他の3種目では優勝者を出しているのに対して唯一、優勝がなかったのだ。
そんな流れをいい意味で裏切った要因は、この2人が長年にわたってコンビを組んできたことにある。