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カズに憧れたヤンチャ小僧の28年間。
平本一樹、引退後は町田で次の夢へ。
text by
海江田哲朗Tetsuro Kaieda
photograph byGetty Images
posted2018/02/01 08:00
2005年元日、天皇杯決勝でヴェルディを栄冠に導いた平本。黎明期のJリーガーのようなたたずまいを感じさせた選手だ。
町田で職を得て、ワードやエクセルを一から勉強中。
1月17日、平本のチームPRリーダー就任がFC町田ゼルビアから発表された。皮肉なことだが、町田でリスタートするのは結果的に視野を広げる点で有効に働くに違いない。
「最終的には強化の責任者になることが目標です。それも叩き上げの強化の専門家に。そのためにはクラブの仕事を広く知り、どんなふうに回っているのか理解する必要がある。いまの自分はまだ何もできませんよ。でも、幅広くたくさんのことを経験していけば、サッカーをやってきた強みが生きてくる」
日々、慣れないデスクワークで腕はパンパンだ。ワードやエクセルを一から勉強し、書類をせっせとこしらえている。
あのヤンチャ小僧がと、人は嗤うだろう。ままならぬ人である平本は、そんな好奇の目を屁とも思っていない。