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石川、伊藤、平野の代表入りは確定。
実はあと2枠の候補も17歳~21歳!
text by
小川勝Masaru Ogawa
photograph byAFLO
posted2018/01/29 17:00
伊藤美誠と平野美宇の決勝戦は2人の年齢を合わせても34。日本の10代に何が起こっているのだろうか。
あと2人、1人は17歳の早田ひなで決まりか。
あと2人ということになるが、1人は伊藤、平野と同級生の17歳、早田ひながきわめて有力だ。伊藤と組んだダブルスでは、昨年の世界選手権で銅メダル、ワールドツアーのスウェーデンオープンでは、中国の朱雨玲、陳夢という世界ランキング1位、2位のコンビからも勝利を挙げている。
日本選手権は6回戦で石川と対戦して1-4で敗れたものの、スコアは9-11、11-13、9-11、11-3、6-11と、最初の3ゲームでは、石川をずいぶん追い詰めていた。中でも第2ゲームは、ずっとリードを保って石川が追いかける展開だった。
「いい勝負はしていたんですけど……ネットインでポイントを取られて、9-7になったとき、タイムアウトを取って、勝負にいくべきだった」と早田は試合後、第2ゲームについて悔しがった。
試合展開を考えたタイムアウトを取るタイミングなど、経験がものをいうところは、まだいくつかあるということだろうが、これから学んでいくところなのだろう。
166cmの身長とリーチを生かした強烈な両ハンドドライブは、世界の強豪を相手にしても、はまった時には十分に通用する。
20歳の佐藤瞳が上の世代に見えてしまう状態。
もう1人、世代は少し上になるが、佐藤瞳も有力な候補だ。1997年12月生まれの20歳で、北海道函館市の尾札部中学校時代に全国中学大会で優勝、札幌大谷高校を卒業したあとはミキハウスの所属になって、ワールドツアーに出場している。
若手の中で個性が際立つカット主戦型だが、卓球台から下がってのカットだけでなく、ドライブで打ち合うラリーもときどき見られる。世界ランキングでも、2018年1月のランキングでは19位だが、'17年11月には12位で、日本人選手としては石川、平野、伊藤に次ぐ4番手だった。昨年の世界選手権ではシングルスで2勝を挙げてベスト32。
代表に選ばれておかしくないだけの成績は残している。