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石川、伊藤、平野の代表入りは確定。
実はあと2枠の候補も17歳~21歳!
posted2018/01/29 17:00
text by
小川勝Masaru Ogawa
photograph by
AFLO
卓球が10代の選手でも世界のトップレベルに到達できる競技であることは間違いないが、その中でも、日本は10代の活躍が目立つ国だった。
昨年12月時点での18歳以下の世界ランキングを見ると、男子は張本智和が1位、女子は平野美宇が1位、伊藤美誠が4位だった。
それでも、リオデジャネイロ五輪でシングルスでは初のメダルを獲得したのは当時27歳の水谷隼であり、女子の団体戦でも出場した試合で全勝して銅メダル獲得に貢献したのは当時23歳の石川佳純だった。日本のトップに立っていたのは、経験も実績もあるこの2人だったのである。
今年の全日本選手権では、その2人が、そろって10代の選手に敗れることになった。男子は水谷が14歳の張本に、女子では石川が17歳の伊藤に敗れた。10代の選手が、初優勝を遂げたのである。
世界選手権の代表を考えると、若い選手がずらり。
水谷も石川も、初めて優勝した時は10代、2人とも17歳だったから、10代の選手が日本選手権を制すること自体は、それほど珍しいというわけではない。
だが、男女で同時に10代の選手が優勝しただけでなく、女子は伊藤、平野という17歳同士の決勝戦になったこと、さらには、最近の成績から今年の世界選手権団体戦、4月29日にスウェーデンで開幕する団体戦の代表メンバーを考えてみると、女子のほうで、若い選手の層の厚さというものが、くっきりと見えてくるのである。
世界選手権の団体戦は1カ国5人で、試合ごとに3人が出場して、シングルスの5試合制で戦う形式になっている。
女子の場合、世界ランキングで日本人トップの5位となっている石川、昨年12月の代表選考会で1位になった伊藤はすでに決まっていたが、昨年、世界ランキング3位以内の中国選手に勝利している平野も選考基準を満たしており、選ばれることは間違いない。