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P・チャンが前人未到の10度目王者。
カナダ選手権終了で五輪代表が確定。
posted2018/01/16 11:30
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Getty Images
1月14日、カナダのバンクーバーで行われていたカナダ選手権も終了し、北米からの平昌オリンピック代表が出揃った。
カナダは男子2名、女子3名、ペアとアイスダンスそれぞれ3組の出場枠がある。4種目とも強豪選手が揃い、特にペア、アイスダンスでメダルの有力候補を抱えたカナダは、平昌オリンピックの団体戦では優勝候補視されている。
男子は予想通りパトリック・チャンがタイトルを守った。
SPでは4回転トウループで転倒し、フリーでは3アクセルが全て2アクセルになるなど、決してベストな演技ではなかったものの、2位のキーガン・メッシングにおよそ13ポイントの点差をつけて、272.24で10度目の優勝を果たした。
カナダ選手権の10回タイトルは、新記録となった。
「ベストな演技はできなかったけれど、これも過程の一部と考えています。とりあえずオリンピックの代表になるという目標は達成できた。この2カ月、色々あって落ち着かない状態でした」
スケートカナダで表彰台を逃した後、NHK杯を欠場したチャンは心機一転をはかるためとバンクーバーに練習拠点を移した。
「最高の演技とはいえなかったけれど、10回目のタイトルは嬉しい。これまでのタイトルの中には素晴らしい演技を見せることができたこともあったと思う」
カナダ選手権男子の10回タイトルは新記録で、競技から休養をとった2015年を除くと連勝である。ちなみに羽生結弦のコーチ、ブライアン・オーサーは1981年から8回連続優勝している。
カナダ連盟はチャンと2位のメッシングをオリンピック代表に選出した。