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フィギュア全米選手権で波乱が!
ワグナーとブラウンが平昌五輪逃す。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byUSA TODAY Sports/reuters/AFLO
posted2018/01/10 17:00
全米選手権の表彰台より。左から、長洲未来、ブレイディ・テネル、カレン・チャン、アシュリー・ワグナー。
「何のためだったのか……」コーチが悲痛な訴え。
だがその一方で、全米選手権で一世一代の演技をしたのに代表からはずされたロス・マイナーにとっては、残酷な結果となった。『USAトゥデイ』紙によると、マイナーのコーチ、マーク・ミッチェルはこう語ったという。
「協会は、事前にロスをオリンピックの代表にしないと決めていたように思う。予めわかっていたことなら、何のためにロスは夢を叶えようと時間とエネルギーを費やしてきたのか。経費をわざわざかけてこの大会に来たのは、何のためだったのか」
心に刺さる、悲痛な叫びだ。もちろん彼の言い分にも一理あり、どちらの選手を選ぶのが正しかったのか、という答えはおそらく永遠に出ないだろう。
USFSAは、チェン、リッポン、ゾウの3人を米国男子の代表として平昌オリンピックに派遣すると発表。
当然出場が予想されていたジェイソン・ブラウンは、オリンピックも世界選手権も代表を逃して第1補欠になった。
シブタニ&シブタニ、2位に終わるもオリンピック代表に。
アイスダンスでは、当然優勝が期待されていたマイア・シブタニ&アレックス・シブタニが、フリーで小さなミスをして総合2位に終わるというサプライズがあった。
初優勝を果たしたのは、このところ着実に実力を伸ばしてきていたマディソン・フベル&ザカリー・ドノヒューである。
世界選手権銅メダリストといえども、隙を見せると国内でもタイトルを逃すほど、米国のアイスダンスのレベルは高くなったのである。
3位はマディソン・チョック&エバン・ベイツ。
そのトップ3組が平昌オリンピック代表に選抜された。