フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
フィギュア全米選手権で波乱が!
ワグナーとブラウンが平昌五輪逃す。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byUSA TODAY Sports/reuters/AFLO
posted2018/01/10 17:00
全米選手権の表彰台より。左から、長洲未来、ブレイディ・テネル、カレン・チャン、アシュリー・ワグナー。
新チャンピオンは、まだ19歳のブレイディ・テネル。
初タイトルを手にしたのは19歳のブレイディ・テネルだった。
昨シーズンまでほぼ無名でノーマークだった若手選手である。昨年の世界ジュニア選手権では7位で、シニアGPデビューだった今シーズンのスケートアメリカで3位に入賞。SP、フリーを通してほとんどミスのないジャンプの安定度で、高い評価を受けた。
表現力、洗練度はまだ未完成ながら、フリーではワグナーよりも高い5コンポーネンツが出た。
『USAトゥデイ』紙のコラムニスト、クリスティ・ブレナンは「これはUSFSAが国際ジャッジに向けて、全米女子新チャンピオンのテネルには、それだけの価値があるというメッセージを放ったということに他ならない」と分析した。
長洲未来、8年ぶりのオリンピックへ。
2位は4年ぶりに表彰台に復帰し、全米選手権では5個目となるメダルを手にした24歳の長洲未来である。
SP、フリーともに3アクセルに挑み、どちらも着氷は完璧ではなかったが回転は承認された。体型もきれいにフィットして、この大会にかけて調整をしてきたことがよく見て取れる滑りだった。
「どんな結果が出ようとも、自分はすごいスケーターなのだと信じていた。強い意志と自信があったから、今まで続けてこられました。自分の成し遂げたことを、とても誇りに思っています」と会見で語った。
バンクーバーオリンピックでは4位と表彰台に迫った長洲。平昌は8年ぶりのオリンピック出場となる。
3位には昨年の全米チャンピオン、カレン・チェンが入った。