フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
宇野昌磨、不調でもファイナル決める。
自身最後のGPでフェルナンデス優勝!
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byISU/ISU via Getty Images
posted2017/11/21 10:30
フェルナンデス自身最後のGPとなるフランス杯での表彰台。左から、宇野、フェルナンデス、ジー。
2位に終わるも……GPファイナルを確定させた。
翌日フリー、『トゥーランドット』では、冒頭の4ループをきれいに降りて、次の3アクセルも難なく成功。だが後半の4フリップが回転不足になり、4トウループで転倒。次の4トウループは成功させて、3アクセル+1ループに続けた3フリップで再び転倒した。
結局2度の4回転と、2度の3アクセル、3ルッツと3サルコウを降りてフリーは179.40で1位。
総合273.32で2位という結果になったが、スケートカナダの優勝と合わせてGPファイナル進出を決めた。
GPファイナル開催地の名古屋は、宇野の出身地で現在もトレーニングをしている地元である。特に今回の日本代表は宇野1人の可能性も高く注目が集まるであろうことを指摘されると、こう答えた。
「声援というのは力にもなりますけれど、自分へのプレッシャーにもなる。でもそれがプレッシャーになるかどうかは、それまでの自分のコンディション、精神面に影響されると思う」と、このフランスでの体験を経て、練習の積み重ねの大切さを改めて再認識したことを強調。3週間後に控えたGPファイナルでは、ベストなコンディションで挑んで欲しい。
世界チャンピオンらしい、圧倒的な演技に!
優勝したのは、ハビエル・フェルナンデスだった。
中国杯では腹痛が原因で本来の演技ができずに6位に終わっていたが、フランスの地でのSPでは、世界チャンピオンらしい貫禄を見せつけた。
冒頭の4+3トウループと、それに続く4サルコウをきれいに着氷し、スピン、ステップすべてレベル4という完璧な演技で107.86を手に。
「前回の大会ではああいう結果になり、ここで良い演技を見せることができて嬉しい」とコメント。