Number ExBACK NUMBER
日本版“MLB女子”って、主婦層!?
敏腕スモール氏が明かす意外な事実。
text by
松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph byKiichi Matsumoto
posted2017/09/26 15:00
MLBのファンは男性だけではない。時差という要素が意外な効果を生み出すことをスモール氏は語っていた。
MLBの試合は日本時間の8~9時に始まるから……。
「MLBの多くの試合が、日本時間の朝8~9時頃に始まりますよね。その時間帯は、主婦のみなさんが旦那さんと子供さんを送り出した直後と重なります。ちょうど一息つける時間に、野球が始まるのです」
MLBでは5月の第2日曜日「母の日」に、選手たちがピンク色のバットやグローブ、リストバンドなどを身に付け、それをオークションに出すことで乳がん撲滅を目指す「ピンクリボン運動」に協力するなど、女性ファン開拓のためにさまざまな方策を行なっている。中でもスモール氏がアメリカでの成功例として挙げたのが、食品メーカーのケロッグ社とのコラボレーションだ。同社のコーンフロストのパッケージにMLBのロゴと人気選手を登場させたところ、これが大ヒットした。
「多くの家庭では、母親が財布の紐を握っています。これは日本でもアメリカでも同じことです。我が家でもそうですから(笑)。あのキャンペーンは、普段の買い物で購入判断をする母親に訴えかけたことで成功したのです」
このエピソードを聞くと、すかさず司会を務める池田純氏から「日本ではグラノーラとコラボレーションするのはどうですか? 日本の主婦は健康意識が高いですから」とアイディアが伝えられた。
これを聞いたスモール氏は、にっこり。
「いいですね。現在、私たちは日本人女性に対してどのようにMLBの魅力を発信していくか、模索しているところです。受講者のみなさんも、何かアイディアが思いついたらいつでも私のところに来てください」
その言葉どおり、講義終了後にはたくさんの受講者と談笑するスモール氏の姿があった。
▶「Number Sports Business College」の詳細はこちらから