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ラグビーW杯まで2年、観客動員は?
五郎丸効果に加えて本気度上昇中。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byKyodo News

posted2017/08/25 08:00

ラグビーW杯まで2年、観客動員は?五郎丸効果に加えて本気度上昇中。<Number Web> photograph by Kyodo News

試合後にファンにサインする五郎丸歩。投げ込まれたサインボールよりも、書いてもらう体験こそがファンには嬉しかったりするのだ。

ラグビーでは代表戦の力は限定的だとすれば……。

 さてラグビーに話を戻すと、'17-'18シーズンのトップリーグはどうだろう。

 8月18日に開幕した'17-'18シーズンの開幕節は、8試合で合計7万9169人を動員した。トヨタ自動車対ヤマハ発動機の一戦には、トップリーグ15年目で過去最高となる2万7871人の観衆が詰めかけた。五郎丸歩のヤマハ復帰が、観客動員を大幅に押し上げた結果だ。W杯まで2年のタイミングとしては、悪くないスタートと言っていいだろう。

 日本代表の国際試合がJリーグに好影響をもたらすサッカーと異なり、ラグビーは代表の活動が限定的だ。今年は6月にルーマニア、アイルランドと対戦し、次のゲームは10月下旬の世界選抜戦である。

 11月4日にホームでオーストラリア、同25日(現地時間)にアウェイでフランスと対戦することも決まっている。サッカーとの比較ではかなり散発的と言わざるを得ず、ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)が率いるチームの結果が、トップリーグの観客動員を伸ばすことにはつながりにくそうだ。

 それだけに、トップリーグ自身の競技力向上と付加価値の提供は欠かせない。

「世界的スター」という条件はすでに満たしている。

 シーズン開幕前の話題は五郎丸に集中したものの、トップリーグに世界的スターを見つけるのは難しくない。

 オーストラリア代表103キャップのCTBマット・ギタウが、連覇を狙うサントリーの一員となった。パナソニックで2年目を過ごすFLデービッド・ポーコック、神戸製鋼に新加入したアダム・アシュリークーパーにギタウを加えた3人は、'15年のラグビーW杯で準優勝したオーストラリア代表のメンバーだ。トップリーグを舞台とした彼らの激突は、それだけで興味深い。

 南アフリカ代表70キャップのFLジュアン・スミスは、トヨタ自動車の一員となった。同じく南アフリカ代表キャップ保持者では、スーパーラグビーで活躍したWTBルアン・コンブリンクが近鉄のユニフォームを着ている。また、開幕戦でコカ・コーラを退けた昨季11位のサニックスでは、イングランド代表としてW杯出場経験を持つLOジェフ・パーリングがプレーしている。

 さらに、'16年からスーパーラグビーのサンウルブズでプレーしてきたバックローのエドワード・カークが、キヤノンのメンバーとしてトップリーグに初参戦している。優勝争いを牽引するチームだけでなく、リーグ全体としてクオリティの高い選手が増えている印象だ。

【次ページ】 動画には自虐もまじえて、吹っ切れた気配?

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